国からお金を借りることは可能?|融資制度の内容や申請方法を解説

「最近生活費が不足しているから、国からお金を借りたい・・・」
このように資金不足で困っている方はいませんか?

国は現在、さまざまな個人向け公的融資制度を提供しています。
これらの融資制度を利用すれば、正式に国からお金を借りることが可能です。

しかし融資限度額や融資対象などは、それぞれの公的融資制度ごとに違います。

融資限度額 融資対象
総合支援資金 生活支援費:単身世帯は月15万円以内×最長12ヵ月
(二人以上世帯は月20万円以内×最長12ヵ月)
失業などによる理由で継続的支援が必要な方
住宅入居費:40万円以内
一時生活再建費:60万円以内
福祉資金 福祉費:最大500万円まで
(利用目的ごとに異なる)
介護サービス・障害者サービスが必要な方
教育支援資金 教育支援費:月6.5万円以内
(各学年ごとに異なる)
高等学校・大学の修学にかかる経費が必要な方
就学支援費:50万円以内 高等学校や大学の入学にかかる経費が必要な方
不動産担保型生活資金 不動産担保型生活資金:月30万円以内 居住不動産を担保に生活資金を借りたい高齢者世帯
要保護世帯向け不動産担保型生活資金:生活扶助額の1.5倍以内 居住用不動産を担保に生活資金を借りたい要保護の高齢者世帯

また公的制度の中には、特定の条件下でのみ利用できる制度も存在します。

融資限度額 融資対象
求職者支援資金融資制度 同居または生計を同一にする別居の配偶者・子・父母のいずれかがいる世帯:月10万円×受講予定訓練月数
(それ以外の世帯は月5万円×受講予定訓練月数)
ハローワークによる職業訓練を受講、かつ職業訓練受講給付金を受け取っている方
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度 生活資金の場合、月額105,000円〜141,000円
(資金用途ごとに異なる)
20歳未満の子供を扶養している配偶者のいない母親または父親
(配偶者と死別、または離婚した独身の女性)
年金担保貸付 10万円~200万円 老齢年金・老齢基礎年金・障害年金・遺族年金などを受給している方
緊急小口資金 最大10万円 生活維持が困難で、一時的かつ早急な支援が必要となる方

そのため申請を行う時は内容をよく確認し、目的に合った融資制度を選ぶことが大切です。

そこで今回は公的融資制度の貸付限度額や融資対象、申請方法などについて調べてみました。
これから制度を申し込む方は、ぜひ内容をチェックしておいてください。

国からお金を借りる時にオススメな制度

国からお金を借りるには、生活福祉資金貸付制度を利用するのが一般的です。
この貸付制度は4項目に分けられていて、資金用途や融資対象がそれぞれ違います。

各制度の資金用途、融資対象は以下の通りです。

資金用途 融資対象
総合支援資金 生活支援費 生活再建に継続的な支援が必要な方
住宅入居費 賃貸契約の維持に敷金や礼金が必要な方
一時生活再建費 生活再建に一時的支援が必要な方
福祉資金 福祉費 障害者サービスが必要な方
緊急小口資金 生活維持が困難で、一時的かつ早急な支援が必要となる方
教育支援資金 教育支援費 高等学校・大学の修学にかかる経費が必要な方
就学支援費 高等学校や大学の入学にかかる経費が必要な方
不動産担保型生活資金 不動産担保型生活資金 居住不動産を担保に生活資金を借りたい高齢者世帯
要保護世帯向け不動産担保型生活資金 居住用不動産を担保に生活資金を借りたい要保護の高齢者世帯

ここではそれぞれの制度について詳しく解説します。

総合支援資金

総合支援資金は、失業などの理由で継続的支援が必要となる方を対象にした融資制度です。
受け取れる融資の金額が大きいので、生活の立て直しを図る時などに役立ちます。

資金用途は生活支援費・住宅入居費・一時生活再建費の3つです。

貸付限度額 措置期間 償還期限
生活支援費 単身世帯:月15万円以内×最長12ヶ月 6ヵ月以内 据置期間経過後10年以内
二人以上の世帯:月20万円以内×最長12ヶ月
住宅入居費 40万円以内
一時生活再建費 60万円以内

措置期間・・・返済が始まるまでの期間
償還期限・・・分割で返済を行う場合の期限

ちなみに生活支援費は、住宅入居費と一時生活再建費と併用できます。
「生活費不足で困っているけど、住宅の維持費も不足している・・・」という方にもオススメです。

【総合支援資金の詳細はこちら】

また総合支援資金の返済期間は、10年間とかなり長く設定されています。
諸事情でしばらく収入が入ってこない時や、今すぐに働くことができない時に便利です。

そのうえ総合支援資金は、連帯保証人がいれば無利子で借入できます。

場合によっては、実質利息0円で国からお金を借りることが可能です。
なるべく利息を節約しつつ継続的支援を受けたい方は、ぜひ申請を検討してみてください。

福祉資金

福祉資金は、介護サービスや障碍者サービスが必要な高齢者・障碍者の方を対象にした融資制度です。
申請を行い利用目的などを伝えることで、国からお金を借りることができます。

主な利用用途と貸付限度額は、以下の通りです。

利用用途 貸付限度額 措置期間 償還期限
住宅の増改築・補修および公営住宅 250万円 6ヵ月

7年
福祉用具等の購入に必要な費用 170万円 8年
災害等により急遽必要となった費用 150万円 7年
介護サービスを受ける際に必要な費用 170万円~230万円 5年
負傷または疾病の療養に必要な経費

利用用途によって異なりますが、福祉資金で融資してもらえる金額は最大580万円となっています。
うまく制度を活用することで、充実したサービスを受けることが可能です。

【福祉資金の詳細はこちら】

また資金の償還期限も、比較的長めに設定されています。
それぞれの収入に見合った返済プランを立てれるので、収入が少ない方にも最適です。

介護に必要な資金が不足した時は、ぜひ申請を検討してみてください。

教育支援資金

教育支援資金は子供の教育に必要な資金等が不足した時、申請できる融資制度です。

この融資制度には入学支援費、就学支援費の2種類が存在しています。
各制度の貸付限度額・措置期間・償還期限は、以下の通りです。

利用用途 貸付限度額 措置期間 償還期限
入学支援費 (高校)月3.5万円以内 卒業後6ヵ月以内 20年以内
(高専)月6万円以内
(短大)月5万円以内
(大学)月6.5万円以内
就学支援費 50万円以内

教育支援資金は、無利子で融資を受け取ることが可能です。
連帯保証人不要で融資を受けれるうえ、返済時の利息も最小限に抑えられます。

【教育支援資金の詳細はこちら】

ただし制度を申請する際は、世帯内で連帯借受人を決定しなければいけません。

たとえば生計中心者が申し込む場合は、就学する子どもが連帯借受人になるのが一般的です。
子どもが申し込む場合は、生計中心者が連帯借受人となります。

自治体によって収入基準・制度内容が異なるので、申請時は気をつけてください。

不動産担保生活資金

不動産担保生活資金は、土地や物件などの不動産商品を持っている方が申請できる融資制度です。

こちらの制度は原則として65歳以上の高齢者のみ申請できます。
融資の貸付限度額・貸付条件は、以下の通りです。

  不動産担保型生活資金 要保護世帯向け不動産担保型生活資金
貸付額 土地評価額の70% 土地・建物評価額の70%
(集合住宅の場合:50%)
貸付限度額 月30万円以内 生活扶助額の1.5倍以内
貸付期間 借受人の死亡時・もしくは貸付元利金が貸付限度額に達した時
貸付利率 3%または長期プライムレートのいずれか低い方
連帯保証人 必要(推定相続人から選定) 不要
措置期間 契約終了後3ヵ月以内
償還期限 措置期間終了まで

不動産担保生活資金は、融資を受け取った後も担保にした物件で暮らせます。
資金がない方でも住宅に住み続けることができるため、高齢者にオススメな借入方法です。

【不動産担保生活資金の詳細はこちら】

しかし制度を申請する際は、法定相続人全員から同意を得ておく必要があります。
不動産の相続を希望している法定相続人がいた場合、相続トラブルに発展する可能性が高いです。

不動産担保生活資金を利用したいと考えている方は、必ず法定相続人に相談を行っておいてください。

特定の条件下でのみ利用できる融資制度

公的制度は生活資金が不足した時などに役立つ便利な制度です。
ただし一部の制度は、特定の条件を満たした方だけが申請できます。

特定の条件下でのみ利用できる融資制度は、以下の通りです。

  • 求職者支援資金融資制度
  • 母子父子寡婦福祉資金貸付金制度
  • 年金担保貸付
  • 緊急小口資金貸付

ここでは各融資制度について詳しく解説します。

求職者支援資金融資制度

求職者支援資金融資制度は職業訓練を受講中で、職業訓練受講給付金を受け取っている方だけが申請できる融資制度です。

職業訓練受講給付金を受け取っていない方は、この制度を利用できません。
貸付利率・措置期間などは以下の通りです。

貸付利子 年3%
連帯保証人 不要
措置期間 訓練終了月の3ヵ月後末日まで
償還期限 貸付日から5年以内

世帯ごとの貸付限度額は、以下のように分かれます。

  • 同居もしくは生計を共にする別居の配偶者・子・父母がいる世帯:月10万円×受講予定訓練月数
  • 上記以外の世帯:月5万円×受講予定訓練月数

申請の手続きは労働金庫で行うことが可能です。
ただし申し込みの際は、事前にハローワークで【求職者支援資金融資要件確認書】を発行する必要があります。

【求職者支援資金融資制度の詳細はこちら】

また労働金庫の口座を持っていない方は、同時に口座開設も行わなければいけません。
求職者支援資金融資制度の申請を考えている方は、事前にしっかり準備しておいてください。

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度は、ひとり親を対象にした融資制度です。
以下の条件どちらかに当てはまった方のみ、この制度を申請できます。

  • 20歳未満の子どもを扶養している配偶者のいない母親または父親
  • 配偶者と死別または離婚した独身の女性

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度には12種類の資金用途が存在します。
それぞれの貸付条件は、以下の通りです。

貸付限度額 貸付期間
就職支度資金 100,000円
事業開始資金 2,850,000円
事業継続資金 1,440,000円
医療介護資金 340,000円〜500,000円
住宅資金 150,000円
転宅資金 260,000円
就学支度資金 63,100円〜590,000円
結婚資金 300,000円
修学資金 月額48,000円〜96,000円 就学期間中
生活資金 月額105,000円〜141,000円 1年~5年
技能習得資金 月額68,000円 技能習得中5年以内
修業資金

どの資金も、保証人さえいれば無利息で借入できます。
保証人がいない場合でも金利は年1.0%と、銀行・消費者金融よりかなり低いです。

【母子父子寡婦福祉資金貸付金制度の詳細はこちら】

制度の相談・申請は、居住地を管轄している市役所で行えます。
ただし申請から融資の受け取りまでには、3ヵ月程かかってしまうことが多いです。

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度を利用したい方は、なるべく早めに申請を行っておいてください。

年金担保貸付

年金担保貸付は、年金を受け取っている方のみ申請できる融資制度です。
受給している老齢年金・老齢基礎年金・障害年金などを担保にすることで、融資が受けれます。

年金担保貸付の貸付条件は、以下の通りです。

貸付限度額 10万円~200万円
貸付利率 2.8%
連帯保証人 必要
新規受付期間 令和4年3月末まで

ただし年金担保貸付には、使用用途が定められています。
融資を使うことができるのは、以下の目的だけです。

  • 教育資金
  • 保険や医療
  • 介護や福祉
  • 住宅の改修
  • 冠婚葬祭
  • 事業の維持
  • 債務の一括整理
  • 生活必需品の購入

制度の申請・相談ができるのは、独立行政法人福祉医療機構代理店の記載がある金融機関のみとなっています。
年金受取口座のある店舗の窓口に行くことで、対応してもらうことが可能です。

【年金担保貸付の詳細はこちら】

ただし制度を多用すると、その分だけ受給できる年金額は減ってしまいます。
年金担保貸付を申請する時は、使いすぎに注意してください。

緊急小口資金貸付

緊急小口資金は、休業などの理由によって一時的支援が必要な方を対象にした融資制度です。
融資限度額は他の融資制度に比べて少額ですが、その分融資スピードはかなり早いといえます。

緊急小口資金の貸付内容は、以下の通りです。

貸付限度額 最大10万円
措置期間 1年
償還期限 最長2年
貸付利子 無利子
保証人 不要
融資スピード 最短2週間~1ヵ月程

緊急小口資金は教育支援資金と同じように、無利子でお金を借りることが可能です。
償還期限も最長2年まで延ばせるので、収入の少ない方でも気軽に利用できます。

また緊急小口資金は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた方も融資対象としています。
休業等により収入の減少があり、緊急かつ一時的な生活維持のための貸付を必要とする世帯なら申請可能です。

【緊急小口資金等の特例貸付の実施について】

「コロナのせいで最近生活費が足りない・・・」という方も、ぜひ利用を検討してみてください。

教育一般貸付

教育一般貸付は、教育費不足で悩む世帯を対象にした融資制度です。
利用用途は教育支援資金と似ていますが、こちらの制度は用途の範囲が広く設定されています。

教育一般貸付の利用用途は、以下の通りです。

  • 受験にかかった費用
  • 入学金や授業料
  • 進学のために引っ越した場合の家賃
  • 教科書代・パソコンの購入費等
  • 修学旅行費

この制度を利用すると、子ども1人につき最大350万円まで借入することが可能です。
奨学金と併用できるため、低所得世帯の方にも適しています。

【教育一般貸付の詳細はこちら】

ただし教育一般貸付には、所得制限が存在します。
世帯年収が以下の金額を超えていた場合、申請を断られるかもしれません。

子供の人数 1人 2人 3人
給与所得の場合 790万円 890万円 990万円
事業所得の場合 590万円 680万円 770万円

制度を申し込む場合は、事前に世帯年収を確認しておいてください。

看護師等修学資金

看護師等修学資金は、看護師・准看護師・保健師・助産師になるため学校へ通っている方を対象にした融資制度です。

以下の条件に当てはまる方は、この融資制度を申請できます。

  • 保健師助産師看護師法の規定に基づき文部科学大臣もしくは厚生労働大臣、都道府県知事が指定した養成施設に在学している方
  • 学校教育法に規定する国内の大学院の修士課程または同等以上と認められる国外の大学院の修士課程において、看護に関する専門知識を修得している方

看護師等修学資金には、5種類の資金が存在します。
それぞれの貸付限度額は以下の通りです。

  自治体立養成施設 民間立養成施設 国内大学院 国外大学院
保健師修学資金 月額32,000円 月額36,000円

助産師修学資金
看護師修学資金
准看護師修学資金 月額15,000円 月額21,000円
大学院修学資金
(修士課程)
月額83,000円 月額200,000円

看護師等修学資金は申請する際、連帯保証人が必要となります。
しかし看護師・准看護師・保健師・助産師の業務に5年間就くと、返済を免除してもらうことが可能です。

将来看護師などの仕事で働きたいと考えている方は、ぜひ看護師等修学資金を利用してください。

国からお金を借りる時の申請方法

公的融資制度を申請したい場合は、まず市町村の社会福祉協議会に相談を行う必要があります。
管轄が異なるため、市役所などの施設で申請を行うことはできません。

社会福祉協議会とは:地域の福祉活動を促進するために設立された社会福祉法人(民間団体)

また総合支援資金・緊急小口資金を申請する場合は、最初に自立相談支援機関へ相談する必要があります。
すぐに社会福祉協議会へ行っても、融資制度を申請することはできないので注意が必要です。

ただし2020年の4月30日から9月30日までの期間は、労働金庫で緊急小口資金の申請が行えます。

【緊急小口貸付の特例貸付】

郵送で申請することができるため、外出するのが難しい方でも利用可能です。
対象となるのは、【中央労働金庫の所在する都県にお住まいで、現住所と住民票住所が同一の方】となっています。

融資制度の信施を考えている方は、手続きの手順をしっかり確認しておいてください。

融資制度の審査には時間がかかる

総合支援資金などの公的融資制度は、条件さえ満たせば誰でも申請できます。
ただしどの融資制度も、手続きや審査には時間がかかることが多いです。

融資が受け取れるのは、最短でも申請から2週間後となります。
場合によっては申請から融資の受け取りまで、1ヵ月以上かかってしまうかもしれません。

公的融資制度を利用したいと考えている方は、なるべく早めに申請手続きを行っておいてください。

まとめ

公的融資制度の貸付限度額・融資対象・申請方法などについて紹介しましたが、いかがでしたか?

総合支援資金などの融資制度を利用すれば、国からお金を借りることは可能です。
それぞれの制度ごとに融資対象や貸付条件が異なるため、それぞれの目的に合わせて制度を自由に選べます。

また一部の融資制度は、シングルマザーや年金受給者の方でも申請OKです。
承認さえ得られれば、所得が少ない方でも融資を受け取れます。

資金不足で困っている方は内容をよく確認し、それぞれの目的に合った融資制度を申請してみてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です