他社借り入れがあると審査に影響するのか?結論から申し上げると、カードローン審査に影響はあります。
しかし、他社借入があってもカードローンの審査に通る可能性は十分にあります。
借入件数や金額が明らかに多すぎると審査に影響しますが、他社借入があるからといって即審査落ちすることはありません。
他社借入が3件以内なら、カードローンの選び方次第で審査に通る可能性を上げることができます。
ここでは他社借入があっても新しくカードローンの審査に通過するために、
- 他社借入の基礎知識と審査で重視される基準
- 申し込むべきカードローンを借入件数別で選ぶ
- 他社借入があっても審査に通る4つのコツ
この3つを中心に、他社借入があっても審査に通るための方法を解説しています。
カードローン審査における他社借入とは?
他社借入にカウントされるものとされないもの
基本的に「他社からの借入」=無担保で借りられるローンのことです。
カードローンやクレジットカードのキャッシング枠、目的別ローンなどが該当します。
住宅ローンなどの「有担保ローン」は他社借入に入りません。
他社借入に入るもの | 他社借入に入らないもの |
---|---|
カードローン | 住宅ローン |
フリーローン | 奨学金 |
クレジットカードのキャッシング枠 | クレジットカードのショッピング枠 (リボ払い含む) |
自動車ローン (返済先が貸金業者の場合) |
事業ローン |
教育ローン | 携帯電話や家電の分割払い |
ブライダルローン | 家族や知人からの個人的な借入れ |
消費者金融と銀行で「他社借入に入るもの」が変わる
申し込み先が消費者金融カードローンか銀行カードローンかで「他社借入に入るもの」が変わります。
消費者金融カードローンで他社借入に入るのは「銀行以外の貸金業者からの借入れ」。
銀行は総量規制対象外なので他社借入に入らない場合がほとんどです。
ただし特に説明がない場合は銀行からの借入れも記入するようにしてください。
【例:消費者金融カードローン プロミスの場合】
一方で銀行カードローンでは、基本的にすべての借入れが他社借入に入ります。
【例:銀行カードローン スルガ銀行「リザーブドプラン」の場合】
ローンの種類によっても審査に与える影響が変わってきます。
利用目的自由の無担保ローン>教育ローンなどの目的別ローン>住宅ローンなどの有担保ローン
審査への影響が1番大きいのがカードローンやクレジットカードのキャッシング枠、フリーローンなどの利用目的が自由なローン。
利用目的が決まっていないので「貸したお金が他社借入の返済に使われて、ウチには返してくれないかも…」と警戒されやすくなっています。
自動車ローンや教育ローンのように、利用目的が決められている目的別ローンは審査への影響は大きくありません。
また住宅ローンなどの有担保ローンはほとんど影響がないといえます。
他社借入金額は総量規制(年収の3分の1)以内なら審査への影響は少ない
他社借入金額は総量規制以内なら審査への影響は少ないといえます。
他社借入金額をチェックする1番大きな理由は「総量規制に違反していないかどうか」だからです。
また総量規制のある消費者金融と違い、総量規制対象外の銀行は年収の3分の1を超える貸付けもOKなのであまり借入金額を気にしません。
カードローン審査において気にするべきは借入金額よりも借入件数ということになります。
他社借入件数別の審査通過率と対策
当サイト(カードローンの巨匠)の見解としては、他社借入件数は3件が審査に通るギリギリのラインです。
他社借入件数 | 審査通過の可能性 |
---|---|
0~1社 | まったく問題ない |
2社 | 返済状況がよければ問題ない |
3社 | 通るか通らないかの瀬戸際 |
4社 | かなり厳しい |
5社 | 新規借入はほぼ不可能 |
他社借入3件がボーダーラインといわれている理由
他社借入件数のボーダーラインは、国税庁の調査した日本人の平均年収に基づいて計算できます。
平成20年から現在までの日本人の平均年収は約416万円です。
カードローン会社が貸し出すお金は最大でも年収の3分の1程度。この場合約138万円が借りられるお金の上限です。
はじめて申し込むカードローンで最初に付与される利用限度額は年収の10~20%程度なので、ここでは1社あたりの利用限度額を30万円と仮定します。
【他社借り入れ件数の上限:年収416万円(日本人の平均年収)の場合】
① 借りられるお金(年収の3分の1):138万円
② 1社あたりの利用限度額(年収の20%):30万円
③ 4社から借入れた総額:30万円×4社=120万円<ボーダーライン>
5社で借りると…30万円×5社=150万円→借りられるお金の上限138万円を超える
利用限度額にばらつきがあることを考えると、同時借入れできるカードローン会社は3~4社が限界ということになります。
(参考:国税庁HP「民間給与実態統計調査」)
以下、あなたの借入件数に応じて、新規の申し込み先を選んでください。
他社借入1件なら銀行カードローン
他社借入1件なら審査への影響はほとんどありません。
むしろ1度他社の審査に通っているということは信用度を裏付ける証拠になります。
2社目を選ぶなら消費者金融に比べ低金利の銀行カードローンがおすすめ。
限度額が高いので今より高い利用限度枠をねらえる上に、利息を少なく抑えられるのでおトクです。
他社借入2件なら消費者金融カードローン
消費者金融カードローンへの申し込みが無難です。
借入れが2社以上になってくると雇用形態が審査に影響してきます。
収入の低いパート・アルバイトの方や毎月の収入に増減のある自営業の方は、返済能力を慎重にチェックされるので審査に通りにくくなってきます。
勤続年数の長さなど他の審査項目でプラス評価を狙ったり、申し込み金額を低くするなど工夫をして申し込むといいでしょう。
他社借入3~4件なら貸し出しに積極的なカードローン会社
審査に通るギリギリのラインなので大手消費者金融カードローン一択。
消費者金融の中でも新しい貸付けに積極的なカードローンを選ぶと審査に通る可能性が上がります。
公式ページで公表している「成約率(※)」が審査がゆるいカードローン会社を見極めるカギです。
※申し込んだ人のうち、実際に審査に通ってお金を借りた人の割合のこと
他社借入5件以上ならおまとめローン
新規で借入れることはほぼ不可能です。まずは借入件数を減らすことに専念しましょう。
「スグに完済して他社借入件数を減らすのは難しい…」という方は、借入れを1本化できるおまとめローンがおすすめ。
借入れ先を1つにまとめるとシンプルに他社借入が少なくなるので、審査に通る可能性がグッと上がります。
他社借入以外で審査落ちになる場合
他社借入について審査の基準になるのは件数や金額だけではありません。
利用中の他社借入の返済状況もしっかりとチェックされています。
他社ローンで返済トラブルを起こしていると、他社借入の件数や金額がどんなに少なくても審査落ちの原因になってしまいます。
- 他社ローンの返済が遅れたり延滞したことがある
- 他社ローンの残高が減っていない
他社の返済が遅れたり延滞したことがある
利用中の他社ローンで返済の遅れや延滞があると審査で不利です。
61日以上返済が遅れたり、3カ月以上続けて返済が遅れたりした場合、事故情報として信用情報に登録されてしまいます。
事故情報 | 情報の保有期間 |
---|---|
61日以上の返済の遅れ | 1~5年 |
3カ月以上の連続延滞 | 5年 |
強制解約 | 0~5年 |
事故情報が残り続ける5年間は新しくお金を借りることはできません。
他社ローンを強制解約されている場合も、申し込みや返済でトラブルがあったと見なされるので審査落ちの原因になります。
他社の残高が減っていない
「A社で3年間返済をつづけているのにほとんど残高が減っていない」など、他社ローンの残高が減っていないと審査での印象が良くありません。
借りたお金を返し終わらないうちに新しい借入れをし続けていると「ウチからも借りるだけ借りて返せなくなってしまうかも…」と疑われてしまいます。
他社借入があっても審査に通るためのポイント
虚無の情報で申し込まない
「本当は3社から借りているけど1社にしておこう…」「借入れ金額を50万円低く申告しよう…」などウソの情報で申し込んではいけません。
申し込み情報は信用情報と照らし合わせてチェックされているので、他社借入の件数や金額をごまかしても100%バレます。
また情報の入力ミスも「ウソの情報で申込んできた」と誤解されてしまうので要注意。
他社借入金額が正確にわからないからといって適当な金額で申し込んでしまうのも、審査落ちの確率を高めることになります。
申し込みの前には、現在までの自分の借入れ状況をしっかりと把握しておきましょう。
他社借入金額を調べる方法
借入れ金額がわからないときは利用しているカードローン会社へ残高を問い合わせるか、自分で信用情報の開示請求をして確かめておきましょう。
また申し込み時に申告する他社借入金額は「利息を含めない残高の元金のみ」。
100万円を借りていて10万円の利息があっても、申告するのは借入れた100万円のみでOKです。
使っていないカードやローンを解約しておく
利用していないローン会社がある場合は解約しておきましょう。
残高が0円だったとしても契約中のローンは他社借入件数に含まれてしまいます。
利用中のローンで完済できそうなものがある場合は、完済後にカード・契約を解約するのが1番です。
完済したという記録は実績として返済能力を証明することになるので「ちゃんと返してくれそうだな」ということで有利になります。
他社ローンの残高を減らしておく
お金に余裕がある方は、申込みの前に他社ローンの残高を少しでも減らしておきましょう。
借入の残高が少ないほど返済する余力があると思ってもらえるのは言うまでもありませんよね。
財布と相談しながら、1万円でも2万円でも繰上げ返済を進めておくのが得策です。
申し込み前に借入れ診断・お試し診断をする
「借入れ診断」や「お試し診断」を利用してどのカードローンに申し込むかを検討することも重要。
お試し診断で借入れOKの結果がでないカードローンは審査に通りません。
ムダな審査落ちを防ぐために、申し込み前に「審査に通りそうかどうか」をチェックしておきましょう。
お借入れ診断の利用例
愛媛銀行の「クイック1秒診断」を使って、以下の3パターンで審査に通りそうかどうかを調べます。
- 他社借入件数4件、年収の3分の1以下の借入れがある場合
- 他社借入件数1件、年収の3分1以上の借入れがある場合
- 他社借入件数5件、借入れ金額10万円の場合
他社借入に関するQ&A
Q1.クレジットカードのショッピング枠でリボ払いをしています。他社借入に入りますか?
A.クレジットカードのショッピング枠はリボ払いであっても他社借入に入りません。
Q2.家族が他社借入をしている場合、審査に影響はありますか?
A.連帯保証人などではない限り、家族の借入状況は審査に影響しません。
Q3.他社借入があっても絶対に借りられるカードローンはありますか?
A.「絶対に借りられる」と断言しているカードローンはヤミ金です。利用してはいけません。
他社借入件数が3件以下で借入金額の合計が年収の3分の1以下なら、審査に通る見込みは大いにあります。
またちょっとしたコツをおさえるだけで、他社借入が原因での審査落ちを防げるということも覚えておいてください。
- 他社借入件数や借入れ金額はウソをついて申し込まない
- 使っていないカードやローンは解約する
- 他社ローンの残高を少しでも減らす
- 借入れ診断やお試し診断を使って審査に通りそうなカードローン会社を選ぶ
借入件数ごとに”最善策”をとって、念願の新規借り入れを達成しましょう。
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